つまみ細工 姫コ
風わたる の田の初穂のうちなびき そよぐにつけて秋ぞ知らるる
夫木和歌抄 民部卿為家
ウカノミタマノカミは穀物の神様。「ウカ」は食べ物を意味する古語。「倉稲魂尊」とも表されるように五穀のなかでも特に稲に関係が深い神様といわれます。
日本における米の起源ははるか昔、縄文時代に遡ります。その頃から初夏に田んぼに稲を植え、秋に刈り取るという農耕サイクルは変わりません。食べ物が乏しかった時代、秋の稲穂がたなびく景色は人々の切なる希望の心象風景になりました。
「一粒のお米には7人の神さまが宿っているから粗末にしたらバチがあたる。」そう言われませんでしたか。一粒の種もみから、翌年1000倍もの米が収穫されます。米の良し悪しが生死に直結した時代、一粒の重みは計り知れません。
この作品に稲の一生と収穫を祝い喜ぶ気持ちをこめ制作致しました。種を蒔き、田に植えられ、稲穂稔り、収穫して精米され祝いの御饌にあがるまで。今日の一粒に心から感謝して。
宇迦之御魂神 Ukanomitama no kami
宇迦之御魂神 ( うかのみたまのかみ )
こちらの神様を調べていると日本の有史以前からどれほど米が大切に扱われてきたか、稲作の起源まで遡ります。保存の利く米の登場で、初めて人は狩猟から安定した農耕の暮らしを得るようになりました。
子を育て、ムラをつくり米の確保にみんなで尽力します。収穫した米の出来具合は人々の1年間の暮しを大きく左右するからです。村人は気持ちを一つに、豊作を願う祭りや収穫に感謝する行事が生まれ、穀物を司る神々が祀られるようになりました。
田の心と書いて「思い」、日本文化の根源は田への心にあるようです。この作品には近江の有機無農薬の田から収穫した2014年の新米を添えてお届け致します。
作品それぞれ
豊穣を祝う祭りをイメージしたとき作りたい装飾品がありました。『首飾り』です。神産みの時代、伊弉諾尊(イザナギ)は子の天照大御神(アマテラス)に首の珠飾りを与えて、神々の世界である高天原(たかまがはら)を治めよと命じたそうです。その首飾りもまた神として祀られたとか。古代からの祭りに必要不可欠だった装身具に稲の女神様を想います。(紐部はシルクの紐を編み肌へのあたりがやさしいよう配慮しております。)
小さな髪飾りの一つはたわわに揺れる稲穂を、ピンはハレの日には欠かせない炊きたての赤飯と白米をイメージしました。
ピアスは早稲と豊かに流れる水脈を。(ピアス金具はイヤリングに無料で変更出来ます。)
作品から日本の田園風景を感じていただけましたらとても嬉しいです。
お届けは
発送の際は保存性の高い桐箱に収め季節の香を添えて、お届けしております。
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人生の記念日に華を添える姫コさんのお誂えは、只今2015年からのお納めで承っております。
まずは下記までご相談ください。
info@a-yarn.com
春夏秋冬と続く「高天原の花」は四季で直接ご覧いただけます。冬は10月24・25日。厳冬のなか春を感じる花神をイメージしふくらませております。年末のパーティやお正月に似合う作品もおもとめいただけますので、ご興味を惹きましたら是非足をお運びください。
● 高天原の花プロジェクト 詳細
宇迦之御魂神 / 姫コ
- Product No.
- H-140703
- Size
- 首飾り 最大幅11 × 9.5cm (紐部別36cm × 2)
ピアス本体輝石からの長さ 7cm
コーム 7 × 7cm(金具除く)
小さな簪10 × 5.5cm / 9 × 4cm
こちらの作品はお嫁入りいたしました。
姫コ ラインアップ
ジャンル:お誂え/かんざし
高天原に溢れるほどの希望と幸福を運んだ女神様を丁寧につまみ細工の世界に映しました。
菊理媛神/くくりひめのかみ・つまみ細工(- 姫コ -)
ジャンル:お誂え/かんざし
四季極つる月、締めくくりのお披露目にふさわしい神様を知りました。新しい年も小さな小さな積み重ねを見過ごさないよう励みたいと思います。
宇迦之御魂神/うかのみたまのかみ・つまみ細工(- 姫コ -)
ジャンル:お誂え/首飾り/かんざし
お米一粒一粒にこめられた祈りや願い。そのさきには秋の稲穂たなびく豊かな田園風景がありました。
風神/志那都比古神・つまみ細工(- 姫コ -)
ジャンル:お誂え/ブローチ・帯留
風はすべてを運ぶやわらかな化石だそうです。なにものにもとらわれない風の神は懐かしい記憶も率いて流れていきます。
火雷神・つまみ細工(- 姫コ -)
ジャンル:お誂え/簪
何千年と畏れられつつも、慕われている雷様。黒雲のなかで、いっそう煌くそのPOWERに憧れます。
作品リーフレット・つまみ細工(- 姫コ -)
ジャンル:紙作品・本
12ヶ月をつまみ簪で表した作品を集めたリーフレットが出来ました。小さな小さな布から生まれる遥かな世界観が伝わりましたら幸いです。
木花咲耶姫・つまみ細工(- 姫コ -)
ジャンル:お誂え/簪
始まりはこの花/桜のように美しい女神、木花咲耶(コノハナサクヤ)姫。みなさまに春の歓びを運んでくれますように!
月眺めのお誂え・つまみ細工簪(- 姫コ -)
ジャンル:お誂え
とても小さな絹布を折ってつまんで重ねて。江戸期に生まれた繊細な技術を自分色で作りませんか?丁寧な解説書と作品がセットになったウルトラスペシャルなお届けです。
春告姫・つまみ細工簪(- 姫コ -)
ジャンル:かんざし
凍てつく大気の向こう側で静かに芽吹く花のように。寿ぎの日のための一挿しをお届けいたします。
愛姫・組かんざし(- 姫コ -)
ジャンル:かんざし
やわらかに日々自分の花を慈しめる女性となりますよう。記憶に残る特別な日のための花簪を提案します。
Ape’nipek ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
焔関連最後の作品はアイヌの言葉で「炎の光」。自身のなかの焔に気がついたら、思いきり飛び立てますように。
葉がくれの花 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
口に出すとそれだけで色褪せる気がして、この花色は私だけが知っている色。葉がくれに見える花びらの向こうでいつかの君に逢いたい。
Days ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
3月、いつものおはようの日々は当たり前じゃなくなって。もうすぐ始まる生活と新しい出逢い。一人で進むのはすこしこわくて、でも楽しみで嬉しい。新しい生活が始まるすべての人へー
丹楓 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
野庵2008年の秋最後の作品は、つまみ簪「丹楓」。冷えが増すほどに楓は熱を帯びた緋色に辺りを染める。君を思いて此処に何ぞ極まらんー 真実は山深い里の紅葉が包みます。
唐獅子牡丹 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
「牡丹に唐獅子」 百獣の王、獅子の拠り所となる牡丹。それはやわらかく静かに咲き散るとても可憐な花でした。
花野 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
秋のちいさな花が咲きほころぶ野 「花野」。 花は春の季語ですが 「花野」 は秋の季語. この言葉から秋は足元の小さな草花がとくに慈しまれていたことを感じます。
燦 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
秋に花火大会があるのをご存じですか?それは全国の花火師達が技術を競う特別な夜。 夏の残り香を1本のかんざしから感じてください。
きんとと ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
大手町 打ち水プロジェクトの展示でひときわ目立った大振りのつまみ簪 きんとと。簪は挿して初めて映えるものだと実感した作品です。
水柳ノ花 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
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ジャンル:かんざし
水が生み出す無限の音と、柳が生み出す風の音1本のつまみ簪にふうわり水の香りを含ませてみました。
巴 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
五月は端午の節句月。想い人とともに戦場を駆けぬけた凛々しい女武者のイメージをつまみ細工の簪にこめてみました。
菜々葉 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
道端の色鮮やかに咲く菜の花を見て、土や川が歓びほころんでいるような感じがしませんか。生命力あふれる楽しく陽気な春を1本の簪にこめてみました。
花丸 ・ つまみ簪 (-姫コ-)
ジャンル:かんざし
春山は淡冶(たんや)にして笑ふが如し- 山々の間からこぼれ見える薄紅色は見ているだけで浮き立ちます。そんな春の山景色を1本の簪に託します。
お誂え (-姫コ-)
ジャンル:お誂え
瑞々しい感性と確かな実力。可愛らしすぎずデニムにも使え、Japan を感じる姫コさんの作品。お届けまでの時間がお客様だけの宝物となりますよう、野庵が尽力いたします。
掲載日:2014年9月 7日 (日)
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