聖域を越える玉穂さんの技術
最近涼しくなりましたね~
野庵、秋のはじまりは玉穂さんの作品からはじまりますっ!
作品の撮影中、小さいけれど圧倒的な力を持つ作品と
直に対峙し、のまれないようかなり必死でした (冷汗
玉穂さんの実力には溜息が出る。京都若手で随一。
その可能な彫りの種類を、今度現場で撮ってきますね。
その想いと技術が合わさって、美しさに昇華される瞬間が
とても見たいん。
■打出地彫り
一枚の板地金から柄の部分を残し、周りの地の部分を一段彫り下げます。(地鋤き)
柄の部分を裏から打ち出し、柄を浮き上がらせます。
浮き出た柄の部分を表から彫ったり、なめらかにして柄を作り上げます。
■薄肉地彫り
地鋤きは打出地彫りと同じですが、柄の部分を打ち出さず、
1ミリ程度の範囲内で柄を彫り、上前下前をつけ、立体感を出します。
■本地彫り
地鋤きは打出地彫りと同じですが、柄の部分を打ち出しません。
もともと厚い板地金を使い、彫り下げて打出し地彫りと同等ぐらいの
立体感を出します。
■片切り彫り
柄を水墨画のように彫っていく技術です。鏨の刃の片側で地金を
切って彫っていくため片切り彫りと言います。
■肉合彫り(ししあいぼり)
一段下げて柄を彫る技術です。内側に向けて柄を彫り地金の面より一段下げ、
その中で本地彫りをし、立体感を出します。
■毛彫り
毛のような細い線で柄を彫る技術です。
■蹴り彫り
一定間隔で打ち込み引きずるようにして柄を彫る技術です。
■うっとり彫り
比較的薄い板金に模様をつけ、裏から打ち出し仕上げます。
打ち出し地彫りと違い打ち出した表面を彫らない点です。
■象嵌
ある金属の地金に別の金属をはめ込んで模様を描く技法です
模様が平らな平象嵌、立体の地彫りを入れ込む高肉象嵌なども出来ます。
【参考作品 菊の引出し飾り】
9月にお披露目の庵の企画でも(まだナイショ 9/1UP!)
庵のために彫っていただきました。
これからが本当に、怖いほど楽しみな作家さんです♪
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コメント
素晴らしい作品に目を奪われてしまいました。
私も好きな作風です…。
投稿: 青 | 2007年9月 4日 (火) 09:26