蒔絵師 伯兆さんと吉祥の獣たち
吉祥ケモノガタリ Start!
遥か昔、東西南北を人智では及ばない自然界の神が
護っているという伝説がありました
東の青龍、南の朱雀、西の白虎、北の玄武
かつて限られた道具で自然に寄り添い暮らす人の生活は
大地や雨、川、樹木、火
それぞれに計り知れないなにかが宿っていると
考えられていたとか
それは雄大な自然に親しみと畏敬を抱き、足元の小さな花や
生命と人がもっと近かった時代
もしかしたら本当に、西に大きく広がる砂漠の向こうを
白い虎が護っていて、ふつうに見えていたかもしれない
伯兆さんと 「神様のカメ、見たいですね」 「どんなですかね」
そんなお話をしながら、願わくばいつか
現れてくれるといいなぁと、そう想いました
2010年はトラの年、まず初春に走った
【 庚ノ寅 】
次いで夏、幼い 【 玄武 】 がシャカリキで星々を渉ります。
次のお披露目作品は不死鳥 鳳凰!
吉祥獣はハレの日を選びあらわれるとか。
佳き時間の流れを、野庵と一緒に感じていただければ
こんなに嬉しいことはありません。
野庵 毬詠
掲載日:2010年7月 2日 (金)