ベトナムで手刺繍の半衿を作るわけ



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こんにちはぺたこです。



着物を日常的に着て生活しています。
着物で暮らしていると「すごいですね~」「たいへんですね」と
声をかけられます。



漠然と50代になる頃には着物の生活に入りたいなと思っていたのですが、
40代前半のある年、新年会で着たのがきっかけとなり、その次の日も、
次の日もと重ねて、今では毎日着物で暮らすようになりました。



毎日着るリズムに慣れてしまったので、着物を着続けることは
自然なことで苦にならないし、それどころか洋服よりも楽だなあと
思うこともしばしばあるんですよ。



半襟には最初から興味がとてもありました。
少ししか見えないのに印象に残り、コーデイネイトの
重要な挿し色になる大切な部分です。



限られた枚数の着物や帯を幾通りにも活用できて、おまけに
半襟の色や絵柄で季節感もバッチリ出せる。



これは上手に利用しない手はありませんよね。





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和キッチュはベトナムに住んでいる直子さんがお持ちだった、
おばあさまのお着物の柄を選んで、ベトナムで刺繍し、バッグ
やポーチに仕立てて仲間内で頒布会をしていたのが始まりで、
私も偶然そのウエブショップを見つけて購入していました。



贅沢な刺繍を施したポーチ類は驚くほど安くて、ベトナムから
航空便で届くのも面白くて、その時買ったポーチの大半はもったいなくて
まだ使わぬままコレクションして、たまに引き出しから
取り出してニンマリしています。





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しばらくして直子さんから私が絵を描くので何かデザインしてみませんか?
という嬉しい申し出がありました。一番にやりたいと思ったのが半襟でした。



四季折々の日本、季節感たっぷりの半襟を揃えることが出来たら
どんなに楽しいだろう、何より自分が付けてみたい!
そう思って一気にデザインしました。



手刺繍の半襟は国内で作ろうと思うと、とても高価になりますが、
和キッチュでは私と直子さんとベトナムの農家の女性が
直接つながっているので、100㌫ハンドメイドなのに、
かなりお安く出来るのが魅力です。



ベトナムは成長過程にあり、インフレがかなり進んでいるそうです。
農業をやめ、より高い賃金を得られる工場に勤める村人も多いと
聞いています。
たぶん時代の流れを止めることは出来ないでしょう。
いずれ、手間のかかる手刺繍をやめて工場に勤めてしまうかもしれません。



和キッチュもあと何年続けられるかしらと思う気持ちもありますが、
少しでも長く、美しい手刺繍の半襟をお届けできたらと願っています。






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掲載日:2010年3月 9日 (火)

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