日本ノ香リ 和ノ香リ 香り徒然



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香リナルモノハ ・・・






ひと雨ごとに木々の緑が深まる今日この頃、
いろいろなものの存在を香りで感じます。




特に雨上がりなど湿度を増すこの季節、
花や木、土のにおいが色濃くたちのぼり
初夏の訪れを印象付けます。







June





その中でもこの時期、
ひときわ気になる香りがあります。




それは、街路樹によく見られるスズカケの樹。




一体全体、この樹のどこから香っているのか
いまだにわからないのですが、




この樹が放つ芳香が
お香作りによく使う香原料・タニ沈香のそれとよく似ているのです。




あたりを満たす高尚な香りに 気付いてからは
じめじめして苦手だったこの季節が
ちょっぴり好きになりました。




またこの湿度をはらんだ空気には
お香がひときわ似合います。




お気に入りの香や自作の香で
いつもの空間を演出するのもまた一興。




そんなひとときの贅沢が似合う季節です。





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現在では、ヒッピーが広めたといわれる
部屋香としての楽しみ方が一般的で
香水香やインセンスが好まれていますが




どこか懐かしさを覚える和の香りも
あじさいの頃には鮮やかさを伴います。




線香やインセンスでも数多く見かける白檀にも




カメハメハ大王の親戚で
白檀を探しに行って遭難した方がいるとか、




お釈迦様も修行中に菩提樹の下で焚き、
瞑想をしていたとか、




昔から香には様々な逸話があります。




余談ですが。




このお釈迦様、
最初に歯磨きをしたという説をお持ちです。




折りは奇しくも“歯の衛生週間”。




これにちなんで
江戸時代の歯磨き粉をご紹介。




丁子・薄荷・龍脳・甘松・桂皮など
お香作りの香原料としてもお馴染みの漢方が調合されていたんだとか。




はてさて。




この漢方くさい歯磨き粉、
お味の方はいかがなんでしょうか?






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今週末、心地よい緑風の薫る常圓寺さんにて
よい時を過ごせますよう準備を進めています。




どうぞご興味を惹きましたら一緒に楽しみましょう。





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掲載日:2009年6月11日 (木)

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