野庵 キモノ けもの道 卯月(深山の桜)
● 深山の桜

春
花々の蕾も膨らみ、全てが輝いて見える季節です。
こんな季節には明るい色の着物が着たくなってきますね。
でもですよ、
明るい色のお着物=膨張色 、なんですねえ。
特に桜のお着物はピンク系が多い。女子としては膨張した着姿は嬉しくありません…
そこで、春色のお着物をきりっと粋に見せるコーディネートを考えてみました。

このお着物、薄い卵色地に満開の枝垂れ桜の老木をこれでもかっ、
と言う程いっぱいに描いてあります。 しかも割と写実的で渋いタッチ。
意外と帯合わせが難しい訪問着です。
これによくあるパステル調の袋帯なんか合わせたら全体的にぼわーんとしちゃいます。
そこで役立つのが黒地の帯。
これだけ桜が全面にあるなら、いっその事帯はスッキリ柄の方が桜が引き立つというもの。

こんな檜垣文の袋帯なら、着姿をスッキリ引き締めます。
金糸も入っているので品格もバランス良く、オトナな仕上がりになりました。
ちょっと丈長目に着付けてゆったり感を出すと見目も優雅。
次は 無しの桜 コーデです !
文 月夜 Photo masaru YAGi