【歌留多の会】  ご報告1(お菓子とお茶)

花をのみまつらん人に山ざとの 雪まの草のはるをみせばや

藤原 定家

花の咲くのばかり待っている人に
 山里の残雪の間に萌え出る、若草の春を見せてやりたいものだ

Toriai_1


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1月27日 晴天に恵まれた歌留多の会、皆様のおかげで無事盛会を迎えることができました。
ハレの日のためにお客様にご用意したお菓子等、ご紹介させて頂きます。

● 茶  和敬の白  柳桜園

Tya

● 菓子  夷川五色豆  豆 政 
 -立春が近いので豆菓子を選びました。

京都は夷川(えびすがわ)通りにある豆政さんの五色豆は、初代が考案されたお菓子です。
五色は、王朝行事で、幸福を祈るときに必ず使われ、端色といわれています。
五の色は、青(木)、赤(火)、木(土)、白(金)、黒(豆政ではニッキの褐色/水)を表し、
大地を象徴するとされています。

Mamemasa

柔らかく煎った豌豆に幾重もの砂糖衣を掛けた手仕事の技、
京の湧き水を使った仕込みとザラメ砂糖の爽やかな甘み
とても美味しい豆菓子です。

● 菓子 花面  長久堂
 ー「ハレ」の日を心待ちにし、大切な人と和をもって集い、
日々喜怒哀楽色々なことがあるなかで、ふと季節の花を感じる瞬間がある
野庵はそんな日常を大切に守りたいと感じます。

能楽の面(おもて)を模し、喜怒哀楽の人の心を表現しています。
能面師の手による木型を用い、阿波の和三盆にて職人が作っている
とても繊細なお干菓子です。

Hanaomote

・翁/オキナ(大豆)     ・乙羽御前/オトワゴゼン(空豆) 
・小面/コオモテ(和三盆) ・福の神/フクノカミ(抹茶)  ・嘯吹/ウソブキ(玄米) 

歌に散りばめられた自然を愛でる感性や美しい日本語を、
心で受ける素晴らしい機会となりました。

27日、皆様と心豊かで贅沢な時間を共有できましたことを、
野庵スタッフ一同心から感謝します。
これからも精一杯務めますゆえどうぞ宜しくお願い申し上げます。

【野庵】庵主 毬詠


掲載日:2007年1月29日 (月)

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